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その他資本金額決定に関すること
会社設立時の資本金の額をいくらにするかは悩ましい問題ですが、決めるにあたり、以下のような観点で考えてみてはいかがでしょうか。
対外的イメージ
最低資本金の規制が撤廃されたからといって、あまりに少ないと体外的なイメージの問題があります。
資本金は、信用力を示すひとつのカタチです。 |
開き直って、「資本金を1円にしていること」を売り物にすることもできますが、一般的に資本金額を聞かれた場合に、あまりに少ないのは考え物です。
取引先は、「きちんと債権を回収できるか」という視点であなたの会社の資本金を見ています。
会社の安全性や信用力をチェックしているのです。
そこで、資本金を多めに設定しようと考えがちですが、それはそれで別の問題があります。
たしかに資本金が多ければ、多いほど信用力も上がりますし、安定した経営ができるかもしれません。
ですが、その反面、資本金を多くすればするほど出資者の負担が重くなってしまうのです。
事業規模に見合う以上に資本金を多く設定するのは、負担が重い上、無駄な部分もありますので、ご注意ください。
少ないと会社設立直後に債務超過に
仮に、資本金1円で会社をつくったと考えてみてください。
会社の純資産は1円しかありませんから、使える現金は1円です。
事業は1円で始められるでしょうか?
最低でもボールペンくらいは必要ではないでしょうか。
1円では買えません。
その時点で「社長からの借入金」が発生することになり、貸借対照表には債務として認識されてしまいます。
つまり、できた瞬間に債務超過会社になるということです。
これでは銀行から借り入れをするのも困難でしょう。
始めたばかりの会社で何の実績もなく、そのうえ、現金を1円しかない会社に数百万円の融資は現実的に難しいのです。
資本金を決定するヒント
一般に、会社を設立して半年分の運転資金が準備すればいいといわれています。
具体的には、次のような観点で適正な資本金を考えてみてはいかがでしょうか。
(1)事務所、店舗の取得費
事務所や店舗を借りるには、敷金・保証金、礼金、仲介手数料などが必要です。
不動産を購入する場合には頭金の何割かは資本金でまかなえるようにしておきましょう。
(2)設備費・備品の購入
開業するにあたり、名刺、電話、パソコン、内装工事や消耗品などの購入費も準備しておきましょう。
(3)当面の運転資金
会社設立直後はまだ取引先の信用も低いので、仕入れなども現金で支払うことになると思います。商品、原材料などの購入資金は3~6か月分は用意しておいた方がいいかもしれません。
(4)その他
人件費、家賃、水道光熱費なども頭に入れておきましょう。
【 結 論 】
<株式会社>
その他、消費税の問題、配当規制の問題も考えると、やはり300万円以上1000万円未満というところに落ち着きそうです。
<合同会社>
合同会社は株式会社と違い、そもそも個人の能力が会社の財産、経営資源になるという人が中心の会社ですから、大きな資本を入れる必要性は高くありません。
運転資金を考慮する程度で、それほど神経質になる必要はありません。
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