[ テーマ: 起業支援 ]
2007年3月7日10:49:00
前回、前々回と個人事業で始める場合のメリットについてご紹介しました。
今回は、デメリットについて。
個人事業で始める場合には、こんなことがデメリットとして挙げることができます。
(1)信用面が法人よりも劣る
一般的に信用面は法人に比べると不利です。
ただし、お客さまは個人の能力を評価して取引をするわけですから、事業主の能力が高ければ問題はありません。
(2)無限に責任を負う
個人事業の場合には、すべての責任は事業者自身が負うことになります。
法人の場合には、出資の範囲内など有限責任であることと比較すればデメリットです。
ただし、法人であっても小規模会社の場合には、借り入れに対して事業主が連帯保証しますので、結果的に無限責任を負うことになります(借り入れの際、他人に頭を下げて連帯保証人になってもらう必要がないという点ではメリットになるとも考えられますが)。
実際には、個人事業も法人も何ら変わりがないことになります。
(3)税制面のデメリット
①所得税が超累進課税
個人事業の場合は、所得が多くなるにしたがって税率もアップします。
法人の場合は、原則として一定の税率で、一定のの利益を留保することができます。
②事業主は給料がない
個人事業の場合は、売上などの収益から経費を差し引いた残りが事業主の収入となり、給料をもらうことができません。
法人の場合は、社長であっても会社から給料をもらっています。
給与所得ですから、給与所得控除があります。
どちらも同じだけの収入がある場合には、給与所得控除分、法人のほうが有利です。
●給与所得控除・・・国税庁のタックスアンサー「サラリーマンの必要経費の概算計算(給与所得控除)」
③社会保険に入ることができない
個人事業の事業主は、社会保険の適用除外者となっています。
社会保険の加入は従業員が対象で、事業主及び家族従業員は、国民健康保険・国民年金に加入することになります。
これまで3回にわたって、個人事業の事業主は、社会保険の適用除外者となっています。個人事業のメリット・デメリットを見てきました。
ビジネスを始めるからといって、すぐに会社をつくる必要はありません。
軌道にのり、収益が増えてから会社にしたって遅くはないのです。
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