[ テーマ: 商業登記 ]
2014年12月5日12:14:00
よく、株式会社の取締役、代表取締役、監査役などの役員変更登記のご依頼をいただくのですが、その際、問題となるのが、「役員の任期」と「選任方法」です。
昔であれば、取締役の任期は2年、監査役は4年、代表取締役は取締役会で選定するというパターンでしたが、会社法が施行されてからは、それらが会社ごとに全く異なっているからややこしくなっています。
今は、役員の任期は最長10年まで伸長することができるようになりましたし、取締役会についても、設置・非設置の選択ができ、さらには代表取締役の選定方法も、互選や株主総会の決議など、いろいろなバリエーションがあり…単純にはいきません。
役員変更登記のご依頼をいただいた会社が、任期や選任方法などについて、どのような取り決めをしているかがわかる資料となるのが、「定款(ていかん)」と呼ばれる書類なのですが…
定款の記載例(第21条、第22条に任期、選任方法の記載例があります)
最近では、定款も紙ではなく、PDFファイル形式の「電子定款」が増えています。
会社設立時の定款に貼る印紙代の4万円を節約するため、当事務所も「電子定款」を利用しているのですが、実は、その電子定款に悩まされることが増えてきました。
それは、フロッピーディスク(FD)の問題です。
数年前までは、フロッピーディスクが記録メディアとして主流だったため(フロッピーディスクは2011年で生産終了しています)、会社設立手続きが完了して、電子定款を納品する際にはフロッピーディスクに格納してお渡ししていたのですが、最近では、フロッピーディスクが使えるパソコンはほとんどありません。
役員変更登記のご依頼をいただいた際、「定款を見せて欲しい」と伝えて探してもらってはじめて、「設立時にお願いしていた司法書士さんから「電子定款」として手渡されたのがこれです…」とフロッピーディスクが入っている封筒を出してきて…、「うちのパソコンでは開くことができません。どうしましょう…」と。
当事務所をご利用いただき設立された会社の定款は、設立時のデータが残っているので問題ないのですが、設立時に違う司法書士さんを利用されていた場合に困ったことになります。
フロッピーディスクは、適切な使用と保管をしていれば、長期間保存できる とされていますが、取扱い方によっては、簡単に壊れてしまうデリケートな記録メディアですから、外付けのフロッピーディスクドライブなどを利用して、今のうちに別のメディアに保存することをおススメします。
ご相談、ご質問については、下記にお電話、またはメールによるお問合わせをご利用ください。
03‐5876‐8291 または、
司法書士西尾へ直通 090-3956-5816(ソフトバンク)までお気軽に。
この記事へのコメント (0)