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西尾 努2007年2月より(株式・合同)会社設立・役員変更・定款変更、相続登記等、登記業務を中心に行っています。

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【役員変更】取締役辞任、員数と就任日に注意

[ テーマ: 役員変更手続き ]

2015年9月2日18:49:00

取締役の辞任

株式会社の取締役はいつでも、理由を問わず、辞任することができます

ですが、辞任により、取締役の最低員数(取締役会設置会社では3名、その他定款で定めている場合にはその数)を下回ってしまう場合には、新たに選任された取締役が就任して3名以上になるまでは、取締役としての権利義務をもっている状態になります。

また、辞任の申出をした時点で、すでに取締役の任期が満了している場合には、辞任することはできず、任期満了時に遡って退任することになります(ただし、任期満了により退任しても、退任後の取締役の員数が前述のように足りない場合には、取締役としての権利義務をもつ状態になります)。

 

 

取締役の変更で確認すべきこと

単純に、「取締役が1人辞任したからその登記手続きをして欲しい」、というご依頼をいただいた場合でも、いろいろと確認しなければならない事項があります。 

取締役の辞任による変更の際、とくに確認すべきことを挙げておくと、

  1. 取締役会設置会社か非設置会社か
  2. 定款に取締役の員数の規定があるか
  3. 定款の取締役の任期の規定はどのようになっているか
  4. 取締役の辞任は任期中になされたものか

そうやって確認していくと、辞任すると言っていた取締役は、実は、すでに任期が満了していたというケースは少なくありません。

すでに、任期が満了しているわけですから、その取締役は、辞任すると言った日には辞任することができません。

 

 

定款を見ないとわからない

登記簿謄本を見れば、定款を見なくてもある程度読み取れるのですが、取締役の任期が何年か、まではわかりません。

とくに、取締役の任期が10年まで設定できる現在では、その会社が何年に設定しているのかを定款で確認しなければ手続きをすすめていくことができません。

そのため、取締役の辞任のケースでも会社の定款を見せていただきます。

 

もし、辞任する意思表示をした日よりも前に任期が満了していた場合には、任期満了した時点で、「辞任」ではなく、「退任」という登記を申請することになります。

そういうケースでは、他の取締役の任期も満了になっているケースも多く、いろいろ悩ましい問題も起きてくるので、役員変更と言っても侮れません。

 

 

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