[ テーマ: 株式会社設立手続き ]
2016年1月25日11:25:00
会社の設立、役員変更などの取締役の就任に関わる登記を申請する際、選任され、その就任を承諾した取締役から「就任承諾書」を提出していただきます。
もし、その会社が取締役会を設置してない(取締役会非設置)株式会社の場合には、就任承諾書に取締役個人のご実印を押していただき、押された印が実印だということを証明するために、合わせて印鑑証明書を添付していただきます。
先日、取締役会を設置しない株式会社の設立登記のご依頼をいただきました。
取締役の就任承諾書には、実印が押され、印鑑証明書も添付されていたのですが―
たまたま、受け取った印鑑証明書が本物かどうか疑問に思うことがありました。
1.印鑑証明書の発行された場所
印鑑証明書には、発行された場所が印字されており、今回、渋谷区内に住所がある方から受領した印鑑証明書には、なぜか「新橋出張所」と記載されていました。
「新橋」と聞いて最初に思い浮かぶのは「港区の新橋」です。
渋谷区なのに、新橋(港区)で発行?
他の区でも印鑑証明書が取得できるようになったのかと思い、渋谷区役所に確認しました。
すると、渋谷区内に新橋出張所(恵比寿1-27-10 新橋区民施設1階)があることが判明し・・・紛らわしい~。
また、別のケースでは、
2.印鑑証明書の「すかし」等の不正防止処置
印鑑証明書は発行する役所ごとにデザイン、大きさが異なるのでやっかいなのですが、それぞれ工夫された不正防止処置が施されています。
市章などをデザインした「すかし」、「マイクロ文字」、「示温加工」といって、ある部分を指を当てるとその温度の上昇でピンクから白に変わるなど変色する特殊なインクを使っているものなど、いろいろです。
今回、受領した印鑑証明書にも、「すかし」が入っていると記載されていました。
一般に、印鑑証明書で使用される「すかし」には、すかして見ると明るくなるタイプのインキ(油透かし)と、すかして見ると暗くなるタイプのインキ(ホワイト透かし)の2種類があるのですが、どれも確認できません。
疑問に思い、発行した役所に問合わせたところ、そこで発行している印鑑証明書には、市章をデザインした「すかし」は入っていないことが判明(戸籍謄本にはあるのだそうです)。
『「すかし」等の不正防止処置』と書かれており、「等」があるため、間違いではないものの・・・
司法書士の業務、とくに登記業務は、毎回といってよいくらい、依頼者が変わります。
依頼者を信用し、偽造された証明書を提出されることは無いと思いながらも、依頼をいただく度に、このように細かい確認作業を行っています。
そのせいか、最近では、映画や小説も「クライムサスペンスもの」が中心になっていることに気がつきました。
クライムサスペンスと言っていいのかわかりませんが、「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」などは映画自体も面白いし、仕事にも役立ちます(?)。
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