[ テーマ: 商業登記 社名・商号 ]
2017年10月23日12:35:00
会社名は、「商号」と呼び、定款に記載しなければならない事項(絶対的記載事項)事項であり、登記もされています。
会社名は定款の規定どおりに登記されるのですが、時々、登記簿謄本の記載と一般に使用している会社名とで使用している文字が異なっていることに気づくことがあります。
なかでも、「鉄」という文字にまつわる話をよく耳にするのですが…
たとえば、「西日本旅客鉄道株式会社」の場合―
これは駅に備え付けの旅行のパンフレットなのですが、よーく見ると、鉄道の「鉄」という文字、「金」+「失」ではなく、「金」+「矢」になっています。
これは、誤植ではなく、「鉄」だと「金」を「失」うことにつながるため、それを避けて験を担ぐ意味で、あえて「金」+「矢」にしているのだそう。
ほかにも、北海道、九州、東日本、東海も同じような取り扱いらしいのですが、なぜか四国は通常の「鉄」を使用しているのだとか。
参考 : 国会図書館
http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000160368
似たようなケースでは、「鉄」をあえて旧字の「鐵」とする会社もあります。
たとえば、「新日鐵住金株式会社」。
この会社は、ホームページ上で「定款」を公開しているのですが、
http://www.nssmc.com/ir/stock/pdf/regulations_01.pdf
こちらは、「鉄」を「鐵」に変えて使用しているわけではなく、定款にも「鐵」という漢字を使っています。
ただし、こちらは、昭和45年に、「新日本製鐵株式會社」で登記されており、その際、金を失うことを嫌って旧字を使用したのかまではわかりませんが。
ほかにも、「鐵」を使っている会社には、東京製鐵株式会社、大阪製鐵株式会社、合同製鐵株式会社などがあります。
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