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西尾 努2007年2月末に東中野(ちょっと歩けば新宿区)で事務所をオープンしたと同時にこのブログを開始しました。中野区、新宿区で地域密着型の司法書士を目指しています。

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言葉にして伝える技術と士業の集客

[ テーマ: 本の紹介 ]

2018年5月9日10:55:00

打ち合わせに向かう移動中の電車内では、できるだけ読書をするよう、心がけています。

昨日、読み終えた本は、「言葉にして伝える技術-ソムリエの表現力/田崎真也/祥伝社新書」。

 

言葉にして伝える技術

 

著者は、ソムリエの田崎真也さん。

ソムリエといえば、ワインを「言葉」で表現するプロなのですが、その独特の言い回し…たとえば、「なめし革」「猫のおしっこ」なんていう言い回しがいったいどこから来るのか昔から不思議に思い読みすすめていくと―

それらがソムリエが独自に編み出したオリジナルな言葉だと思っていたら、実はそうではなく、それが世界の共通語だと知り驚きました。

「どんな場面でも、感覚を相手と共有し、共感するためには、互いに理解できる言葉で表現し合わないとまったく意味をなさない」のだと。

だから、「なめし革」「猫のおしっこ」…ほかにも、「削った鉛筆」「白い土」なんて表現を使うのだとか。

当然、対象は日本人のワイン関係者とは限らないため、日本独自の「蚊取り線香の香り」などという表現は、日本人には通じても海外の方には通じないので使えないのだそう。

 

 

また、この本では、最近テレビやブログなどでよく目にする、ド素人のグルメレポーターが使う表現(「プリプリ」「ほっこり」「まったり」「こくがあるのにさっぱり」)の不正確さや、

飲食店業者が使う紛らわしい表現(「手づくり」「厳選」「地元」「国産」「オーガニック」「秘伝のタレ」「昔ながら」…)の多用、

日本人のマイナス思考による表現(クセがなくて」「飲みやすい」)などにも触れ、

言葉で表現するという点について、とても参考になることが多い。

 

 

考えてみると、私が今いる司法書士をはじめとする士業の業界でも、各事務所のホームページなどに、「スピーディー」、「リーズナブル」、「親切」なんていう表現を普通に使っていることに気がつきました。

抽象的すぎてよくわからないし、もっと言えば、「女性ならでは…」なんていう表現はこのご時勢、すでに死語になっているかと思いきや、ネットで検索すると、「女性ならではの心遣いときめ細やかな対応」「女性ならではの細やかさで」「女性ならではの『きめ細やかさ・芯の強さ』、『ねばり強さ』で」「女性ならではの気配り、丁寧な対応」…大量に出てくるのに驚かされたというか、思わず笑ってしまいました(男性司法書士は「ワイルド」な対応をしている、というイメージがあるのでしょうか)。

 

 

とは言いながらも、それで集客できているのも事実だったりします。

著者の田崎さんが指摘していることはもっともですが、仕事をしていくうえで、とくにホームページなどを使う場合に相手にしなければならないのは、同業者か関係者ではなく、そういうことを意識していない一般の方々なわけで…

正確な表現を使うことを意識しつつ、相手にしている向こう側の人々の感覚に合わせないと仕事にならないので頭が痛い。

その点、マスコミや学者と違いますからね...

いろいろ気づきを与えてくれた「大変興味深い」本でした。