[ テーマ: 起業支援 ]
2019年1月9日12:30:00
昨日、移動中に読んでいた本は、サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門 (講談社+α新書)。
その中の、「飲食店に手を出したら『地獄』が待っている」という章で、パン屋の事例が紹介されていました。
運命を左右する『立地』
美味しいものさえ作れば、お客さんは必ず買いにきてくれる―。
店主はそう思い、「どうしてこんなところにパン屋が?」と不思議がられる場所にオープンしたのですが、その予想は見事に外れて半年後に自死という残念な結末を迎えたといいます。
立地は飲食店の運命を左右するということでした。
自分に置き換えてみると、飲食業ではない私…登記を中心に取り扱う司法書士の場合、法務局の近くに事務所を構えたほうが有利だった時代はありましたが、今では場所は駅付近であればどこで開業してもそれほど差はないと言っても過言ではありません。
駅から多少遠かったとしても、こちらから出向いてけばそれもカバーできますし、立地の有利・不利はそれほど感じません。
飲食店で起業するのは大変だな...と思いながら、その日の夜、歩きなれた通りをいつものように歩いていると…
歩道の隅に、日本酒バーのたて看板が目に入りました。
ん?こんなところに日本酒バーが??
しかも、この看板がないと絶対に気がつかないと思える雑居ビルの2階に…
‘そういう’本を読んだばかりだし、ちょっと興味がわき、入ってみることにしました。
階段を上り、ドアを開けると…入口の「酒処」の赤ちょうちんの雰囲気と全く違う店内。
たまたま、この日はオープンして1周年ということで、特別メニューが用意されていました。
日本酒は初心者で、大学生の頃から日本酒にはあまりいい思い出がないので、ここで日本酒のイメージが変わるのを期待しています…と伝えると、
飲みやすいお酒から、甘口、辛口…対極にあるお酒を比較させてもらえたり、山おろし、山廃などの用語を解説してくれたりと日本酒の楽しみ方をレクチャーしてくれました。
昔あった大型チェーン店で出される名もない「日本酒」は、それなりのものが混ぜてあり、悪酔いするのも仕方がないと知りました。
開業して1周年ということで、その前は何をしていたのか尋ねると、全く異業種のサラリーマンをされていたという話。
お酒が好きすぎて自分でお店を開いたのだとか。
開業されて1年間、その間、何度もお店の前を歩いていたのですが、全くお店の存在に気がつかなかったことを伝えたところ、その点は店主も認識されていたようで・・・
わかりにくい場所にお店を構えた理由も説明してくれました。
・飲食店が密集している駅前の飲み屋街は空きがなかった
・資金の問題から路面店はあきらめて、2階のお店に絞って探していた
・この場所は以前、スナックだったのですが、がカラオケの騒音の問題で閉店することになった
たまたま探していた時期とスナックの閉店の時期が合致して、スナックだったお店を居抜きで借り受けて今のお店にされたのだそう。
当初、日本酒バーにするつもりはなかたそうですが、立地の問題もあり、何かに特化しなければ客を呼ぶことができないと考え、
店主はもともと焼酎やビール党だったのだそうですが、日本酒バーというアイデアがひらめき、そこから日本酒について猛勉強して…日本酒に関する書籍も並んでいました…今の日本酒バーに行き着いたのだとか。
だから、通常(この日のような1周年特別メニューではなく)は、他店では置いていないような日本酒を置いてマニアックなお客さんを呼び込んでいるのだそうです。
(料理も当初ほとんどなかったらしいのですが、今は、日本酒に合うようなものを日々研究されているとのこと)
という感じで、日本酒に関することや、お店の事情等についていろいろと語って聞かせてくださったのですが、私、日本酒について無知過ぎて、なんか申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
また行こう。
|この記事のURL│