[ テーマ: 本の紹介 ]
2019年5月6日10:19:00
先日の、「新橋アンダーグラウンド」に続いて、今度は「上野アンダーグラウンド」を読みました。
読んだら、いろいろ見に行きたくなります。
なので、10日間もあるゴールデンウィークを利用し、行ってみることにしました。
まずは、「上野の九龍城」と呼ばれたビルへ。
上野駅から徒歩数分の1980年築の分譲型の地上12階、地下1階建ての賃貸マンションです。
この本が出た当時は、上野警察署のすぐ近くだというのに、ここに怪しい看板がたくさん並べられていたそうです。
現在は、その看板がきっかけで詐欺事件が発生したとかで、怪しい看板は全て撤去されていました。
当時の様子は、ネットで「上野 九龍城ビル」等で検索すれば見ることができます。
ほかにも民泊禁止とかいろいろ禁止の貼紙も興味深いのですが、中へは入れませんから、外から眺めるだけ。
ちなみに、ここ、ネットで調べると、5坪のワンルームから40坪の2LDKまでいろいろなタイプが揃っているらしい。
5坪程度のワンルームであれば、7万円前後で借りられるようです(2019年3月)。
次に向かったのは、東上野にあるコリアンタウン。
日本における韓流ブームの発信地になった新大久保のコリアンタウンは、上野の在日コリアンに言わせると、まだ新しい新参者であり、その歴史はまだ二十年ほどだという。
と書かれているとおり、上野は新大久保よりも歴史があるらしい。
この街にある、この本でも紹介されていた3階建てで「無駄におしゃれな」螺旋階段がある焼肉屋さん、おもしろそうなので弊事務所が主催している起業家交流会の会場に使えないかと思い、視察も兼ねて上野のコリアンタウンまで来たのですが、
訪れたのがゴールデンウィーク中だったせいか、ランチタイムが終了してしまったからなのかわかりませんが、タイミングが悪く、営業時間外で中へは入れませんでした。
ただ、気になったのは、本によると、
オープンしたのは1992年だった
最初はほんとお城かなと思うぐらいに外観はきれいだったからね
たしかに外観はお城のように見えます。
でも、27年前のものとは思えず、妙に新しく見えます。
帰ってから調べてみると、昨年9月にこの一帯で火災が発生していたことがわかりました。
東京最古のコリアタウンらしい「東上野キムチ横丁」、火事で一部消失していた件
火災が発生する前の風景とはかなり変わっています。
とりあえず、場所はわかったので、機会があれば、いつか再訪したいと思います。
途中、「探偵事務所」で映画かドラマの撮影をしていました。
建物の外から中を撮影するのは、足場を組んでそうやってやるのか…とちょっとだけ観察して、アメ横へ移動。
誰が出ているのかはわかりませんでしたが、見物人もいなかったので…どうなんでしょう。
アメ横で売られている海産物、とくに年末になると別の業種のお店も売り出すらしく、その質はいろいろあるそうで…
この本で気軽に見学できそうなのはこれくらいで、あとはディープすぎるというか刺激が強すぎるのでここまでに。
その後、御徒町の中華屋さんで、
久しぶりの中華丼を。
中華丼…その存在を忘れてしまうほど長い間食べていませんでした。
ここのは、白菜ではなくキャベツを使用し、うずらの玉子はありませんでした。
食べ終えて、上野の次に向かったのが、
中野です。
下野はないので、中野のなじみのお店へ行って飲んで帰りました。
その辺りのことをSNSで書いたら、下野は栃木県にあり、ここからは宇都宮線で行けるのだそう。
いつも貴重な情報をいただき、ありがとうございます。
いつか、下野を訪問し、上野、中野、下野を制覇したいと思います。
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2019年1月6日23:09:00
辛い料理が苦手です…。
正確には、「唐辛子」、「胡椒」がダメなだけで、「わさび」や「からし」は平気という中途半端な感じですけど。
また、苦手と言っても、そばアレルギーのように食べたら生死に関わるというほど大変なものではなく、単純に、食べたら尋常ではない量の汗をかくので苦手だということです。
で、今日、汗に関する本を見かけて読んでみました。
汗の常識・非常識―汗をかいても痩せられない! (ブルーバックス)
この本を書いた小川徳雄先生によれば、汗には、
1.体温調節のための発汗(温熱性発汗)
2.精神的な興奮に伴う発汗(精神性発汗)
3.香辛料等による味覚刺激による発汗(味覚性発汗)
などがあるのだそう。
その中で、今、私が最も困っているのは、3.味覚性発汗です。
味覚性発汗というのは、味覚刺激によって反射的に顔面だけ(刺激が大きければ額や頭から汗が出ることもある)に、それも左右対称に現われるらしい。
困ったことに、味覚性発汗は、温熱性発汗に上乗せして現われるらしく、とくに私の場合、汗っかき(温熱性発汗)なうえに、味覚性発汗が加わるからたちが悪い。
また、一般に、食事をすると体温が上がり(食餌性熱産生)ますが、激辛のものを食べると発汗が一層刺激されるので、食後の体温上昇が少なくなり、ときには体温が下がることさえあるらしい。
こうした生理に基づいて、インドや東南アジアの熱帯では辛いものを多く食べる習慣があると信じられているそうです。
一つ、驚いたのは、辛いものを食べなれた人たちは、唐辛子によって舌が感じる熱痛い感覚が鈍麻しているということ。
食べ『なれた』人たちは、が重要で…
動物実験でカプサイシン(唐辛子など)を大量に投与し続けると、温受容器の感度が鈍ってしまい、そのうち熱放散が増加しにくくなる「脱感作(だつかんさ)」という状態になるのだそう。
ということは、唐辛子を食べ続ければ、発汗する機能が低下するということ、か…
そういえば…
先日、韓国料理のカルグクス専門店で、店主に辛いものが苦手だとアピールしたところ、「韓国の子どもも最初は辛いものが食べられないが、食べ続けていくうちに食べられるようになるのだ」と教えられたり、
また、昔、辛いものがダメだと言っていた友人が、今では普通に韓国に旅行して現地の人と同じようなものを食べており、食べているうちに慣れたと聞かされたことを思い出しました(話を聞いた時点ではなるほど、と思いながらも、自分は特異体質だから例外だと思っていました。アドバイスは素直に聞くべきですね)。
つまり、辛いものが苦手だと言って避けているといつまでたっても食べることができないということらしい…
ということで、今夜は、インドカレー屋さんに行って、ちょっとカレーで「練習」をしてみることにしました。
とりあえず、ハイボール。
そして、マトンマサラというカレーにチーズナンを注文し、
大量の汗をかいてきました。
このとき、今年の抱負は、「辛いものの克服」に決まったような気がしました。
ちなみに…先日、読んだ小説(真鍮の票決/マイクル・コナリー)にこんなことが書かれていました。
自分がまだ生きていることを知る唯一の方法が辛いソースであることがときどきある
と。
辛いものについて鈍感にならないように、でも食べられるようになりたいと思います。
昼間は司法書士として、会社登記や相続登記など登記手続きの代行をしています。
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2018年5月9日10:55:00
打ち合わせに向かう移動中の電車内では、できるだけ読書をするよう、心がけています。
昨日、読み終えた本は、「言葉にして伝える技術-ソムリエの表現力/田崎真也/祥伝社新書」。
著者は、ソムリエの田崎真也さん。
ソムリエといえば、ワインを「言葉」で表現するプロなのですが、その独特の言い回し…たとえば、「なめし革」「猫のおしっこ」なんていう言い回しがいったいどこから来るのか昔から不思議に思い読みすすめていくと―
それらがソムリエが独自に編み出したオリジナルな言葉だと思っていたら、実はそうではなく、それが世界の共通語だと知り驚きました。
「どんな場面でも、感覚を相手と共有し、共感するためには、互いに理解できる言葉で表現し合わないとまったく意味をなさない」のだと。
だから、「なめし革」「猫のおしっこ」…ほかにも、「削った鉛筆」「白い土」なんて表現を使うのだとか。
当然、対象は日本人のワイン関係者とは限らないため、日本独自の「蚊取り線香の香り」などという表現は、日本人には通じても海外の方には通じないので使えないのだそう。
また、この本では、最近テレビやブログなどでよく目にする、ド素人のグルメレポーターが使う表現(「プリプリ」「ほっこり」「まったり」「こくがあるのにさっぱり」)の不正確さや、
飲食店業者が使う紛らわしい表現(「手づくり」「厳選」「地元」「国産」「オーガニック」「秘伝のタレ」「昔ながら」…)の多用、
日本人のマイナス思考による表現(クセがなくて」「飲みやすい」)などにも触れ、
言葉で表現するという点について、とても参考になることが多い。
考えてみると、私が今いる司法書士をはじめとする士業の業界でも、各事務所のホームページなどに、「スピーディー」、「リーズナブル」、「親切」なんていう表現を普通に使っていることに気がつきました。
抽象的すぎてよくわからないし、もっと言えば、「女性ならでは…」なんていう表現はこのご時勢、すでに死語になっているかと思いきや、ネットで検索すると、
…大量に出てくるのに驚かされたというか、思わず笑ってしまいました(男性司法書士は「ワイルド」な対応をしている、というイメージがあるのでしょうか)。
とは言いながらも、それで集客できているのも事実だったりします。
著者の田崎さんが指摘していることはもっともですが、仕事をしていくうえで、とくにホームページなどを使う場合に相手にしなければならないのは、同業者か関係者ではなく、そういうことを意識していない一般の方々なわけで…
正確な表現を使うことを意識しつつ、相手にしている向こう側の人々の感覚に合わせないと仕事にならないので頭が痛い。
その点、マスコミや学者と違いますからね...
いろいろ気づきを与えてくれた「大変興味深い」本でした。
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