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西尾 努2007年2月より(株式・合同)会社設立・役員変更・定款変更、相続登記等、登記業務を中心に行っています。

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合同会社が拡大した際にとる2つの手法

[ テーマ: 合同会社 定款変更登記 ]

2026年9月10日11:21:09

たまたまニュースを見ていたら…

熱海で「熱海温泉 毒饅頭」などのヒット商品を手掛けた「伊豆半島合同会社」が、飲食事業を分社化し、「伊豆半島株式会社」を新設したことを知りました。

設立から8年を経て、事業の成長や多様化に伴い新しい会社組織へ再編した注目の事例のようです。

 

起業時に「設立費用が安い」「迅速な意思決定ができる」といった理由で合同会社を選ぶケースは非常に増えています。

事業が軌道に乗った後、熱海の事例のように組織の形態を見直すタイミングが訪れることがあります。

このニュースは、合同会社の事業拡大時に検討すべき「分社化」と「組織変更」という2つの手法について考えるきっかけになりました。

 

合同会社 組織変更と分社化

 

合同会社が拡大した際にとる2つの手法

合同会社でスタートした事業が成長した際、組織を見直す主な方法は次の2つです。

1. 分社化(新会社・子会社の設立)

今回のニュースのように、特定の事業部門(例:飲食事業)を切り離し、別法人として新会社(株式会社など)を設立する手法です。

  • メリット:事業ごとのリスク遮断、将来的なM&Aや事業譲渡がしやすくなる、ブランディングの切り分けができる。

  • 登記手続:新規の会社設立登記が必要。

 

2. 組織変更(合同会社を株式会社に変える)

会社自体は1つのまま、会社の組織形態を「合同会社」から「株式会社」へと変更する手法です。

  • メリット:社名や信用力の向上、取引先や出資者の要請に応えやすくなる、これまでの実績や許認可、契約関係をそのまま引き継げる。

  • 登記手続:組織変更登記(合同会社の解散登記と株式会社の設立登記)を同時に申請。

 

合同会社から株式会社へ「組織変更」する際の手続きと注意点

会社全体を株式会社へ変更(組織変更)する場合、一定の手続きが必要となります。

主な手続きの流れは以下の通りです。

  1. 組織変更計画の作成と総社員の同意
    組織変更後の定款や役員などを定めた計画を作成し、効力発生日の前日までに原則として総社員の同意を得ます(会社法第781条)。

  2. 債権者保護手続(官報公告と催告)
    会社の債権者を保護するため、組織変更をする旨および異議を述べることができる期間(最低1か月間)を官報に公告し、知れている債権者には各別に催告します(会社法第782条以下)。

  3. 効力発生と組織変更登記の申請
    組織変更計画で定めた効力発生日に株式会社となります。
    効力発生日から2週間以内に、法務局へ「合同会社の解散登記」と「株式会社の設立登記」、いわゆる組織変更登記を申請します(商業登記法第111条)。

組織変更には、官報公告掲載期間(最低1か月)が必要となるため、ご依頼から登記申請まで概ね1か月半〜2か月程度(手続き完了まではさらに数週間)の準備期間を見ておく必要があります。

 

まとめ

スタートアップや地方創生事業において、最初はスモールスタートとして合同会社を設立し、事業拡大や認知度向上とともに「分社化」や「株式会社への組織変更」を行うのは非常に合理的な戦略です。

当事務所での具体的な組織変更手続きの流れやご用意いただく書類、実費・司法書士報酬などの費用詳細については、以下のページで詳しく解説しています。

👉 合同会社を株式会社にする組織変更登記手続きの詳細・費用はこちら

執筆:司法書士 西尾努

(※本記事は一般向けの解説です)

 

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