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西尾 努2007年2月より(株式・合同)会社設立・役員変更・定款変更、相続登記等、登記業務を中心に行っています。

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募集株式発行|1株あたりの金額が割り切れない。。。

[ テーマ: 増資・資本増加 ]

2026年2月5日15:38:00

1株あたりの金額が割り切れないときの考え方

株式会社において、増資(募集株式の発行)を行う際、重要なのが「払込金額をどのように定めるか」という点です。

先日、募集株式の払込金額と算定方法について、頭を抱えるケースがありましたのでご紹介します。

 

募集株式の払込金額と算定方法

株式会社は、募集株式を引き受ける者を募集するにあたり、以下の事項を定める必要があります。

募集株式の払込金額 又は その算定方法(会社法 199条1項2号)

払込金額は「具体的な金額」または「算定方法」のいずれかで定めれば足ります。

必ずしも「1株につき金〇円」と明示しなければならないわけではありません。

 

募集株式の払込金額を具体的に定める方法

一般的なのは「募集株式の払込金額 1株につき金〇〇円」と記載する方法です。

しかし、増資総額と発行株式数の関係によっては、1株あたりの金額が割り切れず、1円未満の端数が生じることがあります。

例えば、総額400万円を15株発行する場合、1株あたりは 266,666.666...円となるケース。

実際の払込みは1株ごとに行われるのではなく、引受人ごとに総額で行われます。

そのため、引受人ごとの払込額が円単位で特定され、現実に払込みが可能であれば、1株あたりの額に端数が含まれていても、直ちに支障が生じるわけではありません。

 

算定方法により払込金額を定める方法

会社法199条1項2号は、具体的な金額ではなく、算定方法により払込金額を定めることも認めています。

払込金額の総額を先に定め、それを募集株式数で割る場合、次のような記載が考えられます。

募集株式の払込金額 : 1株につき金400万円を15で除した金額

このように記載すれば、払込金額は総額と株式数から特定できるので、募集事項としての要件を満たします。

 

増資額400万円で15株発行するケース

実際の払込みは引受人ごとに総額で行われます。

例えば、3名の引受人がそれぞれ6株、6株、3株と引き受ける場合、各自の払込額は以下の通り整数の円単位で確定します。

  • 引受人A(6株):1,600,000円
  • 引受人B(6株):1,600,000円
  • 引受人C(3株):800,000円
  • 合計:4,000,000円

重要なのは、以下の3点。

  • 算定方法が明確であること
  • 払込総額が確定していること
  • 実際の払込が円単位で行われていること

 

まとめ

募集株式の払込金額は、必ずしも「1株につき金〇円」と定める必要はありません。

総額と株式数の関係から算定方法として定めることも、会社法上認められています。

実務では、払込みは総額で行われるため、引受人ごとの払込額が円単位で明確であれば、1株あたりに端数が生じたとしても問題はありません。

根拠法令:会社法199条、会社計算規則43条

 

 増資の手続きと登記費用についてはこちらをご参照ください

 

執筆:司法書士 西尾努

(※本記事は一般向けの解説です)

 

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