[ テーマ: 商業登記 社名・商号 ]
2018年12月19日14:11:00
会社設立手続きのサポートをさせていただいている中で、なかなか決まらないのが商号(会社名)で…
事業目的、本店住所、役員構成、資本金額はわりと早い段階で決まるのですが、商号が決まらずに数日、長い場合には決まるまで半年かかったケースもあります。
昨日も、一度、カタカナ表記の会社名で会社設立手続きのご依頼をいただき、さっそく法人印を発注したところ、その直後、カタカナではなく、アルファベット…でも小文字か大文字かで決まらずに…いったん保留となり、数時間後に大文字のアルファベットに決まった、なんてこともありました。
まずは、登記手続き上のルールから。
これを守らないとせっかく決めた商号も登記することができません。
登記手続き上のルールを踏まえて…今回は商号を決定するヒントを少し。
1.最も普通な決め方
覚えやすく、簡潔で呼びやすい(親しみやすい)会社名にしたり、その会社のイチオシの商品名・ブランド名を会社名にしたり、○○食品、○○不動産のように会社の事業内容を表すものにしたり、創業者の名前を入れたりする。
2.姓名判断
占いに信憑性があるかといえば、私は否定的ですが、姓名判断で決定される方は少なくありません。
決定まで半年かかったのは姓名判断で決定したケースでした。
3.音の潜在意識効果(音のサブリミナル効果)
最近、語感の科学分析を生業にされている、言葉の感性専門家の黒川伊保子さんの、「音の潜在意識効果」について書かれた本を続けて読んだのですが、これがなかなか興味深いのです。
紹介されている例をあげると…
・男子は、ゴジラ、ガンダム、ジャンプなどの濁音が含まれているものが好き。
・女子が好きなファンシーグッズは、サンリオ、サカモト、サンスター…皆、Sで始まる企業名。
・車の名前には、Cがいい。
ちょっとオカルトっぽいですが、そういうことを研究されている方もいるようです。
4.意味よりも響きを大切にする
3と似ているのですが、先日、読んだワインバーの店主が書いた本、
バーのマスターはなぜネクタイをしているのか? 僕が渋谷でワインバーを続けられた理由
で、オープンするバーの名前を決めるときのエピソードとして、言葉の意味よりも響きを大切にしたほうがよいと書かれていて、なるほどな、と。
・お店の名前は一般に4文字がいいとされている(長くても結局は4文字に短縮して呼ばれる)
・一番頭の文字が「ア行」だと発音しやすい。
・日本人が発音しづらいカタカナ言葉は避けたほうがよい。
・覚えやすい…アヒル、ウグイスなど…日本人なら誰でも知っている単純で覚えやすい言葉がよい。
5.インターネット検索結果を考えて…
これだけインターネットが普及すると、会社のホームページは不可欠なものになり、インターネット検索の結果が会社の業績を左右するといっても過言ではありません。
神田昌典さんが日経MJで連載されている「未来にモテるマーケティング」11/5号で触れられていたのですが…
https://www.kandamasanori.com/media/2264/
インターネット検索で上位表示されるためには莫大な費用、時間がかかりますが、それを避けるために…
ユニークかつオリジナルな言葉を社名にし、覚えられやすい社名であり、発音しやすい社名であること。
そうすることによってお客さまを集めやすい会社になるのだそう。
覚えやすく、発音しやすい、ア行で4文字、男性相手の企業であれば濁音を入れるのがいいのかもしれません。
ほかにも、
お客さまが領収書を受け取り、受け取った領収書を経理に出すときに恥ずかしくない会社名にする(運がいいと言われる人の脳科学 (新潮文庫))
(関連) 商号(社名)の盲点
というのもありました。
余談ですが…以前、ツーリング中にたまたま見かけた占い喫茶で、姓名判断をしてもらったことがあります。
その際、司法書士という仕事で成功するなら、西尾努ではなく、西尾「功」に名前を変更またはビジネスネームを利用すべきだと、ありがたい(?)アドバイスを受けましたが、無視しました。
最後に―
商号(会社名)を決定するのはとても難しいことですが、決めてから、「この会社名、どう思いますか?」なんて質問、相談だけはどうかご勘弁ください。
会社設立、商号変更(定款変更)手続きについて、電話によるご相談・お問い合わせ・お見積の依頼(無料)は、
03‐5876‐8291 または、
司法書士西尾へ直通 090-3956-5816(ソフトバンク)までお気軽に。
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