[ テーマ: 役員変更手続き ]
2021年1月9日17:34:00
役員変更登記のご依頼をいただきました。
現在、取締役1名の株式会社なのですが、新たに1名取締役を追加するというお話しでした。
この場合、臨時・定時を問わず株主総会で取締役を選任し、選任された取締役が就任を承諾すれば追加することは可能だと思われがちですが、定款の規定をチェックしておかなければなりません。
定款には概ね次のように規定されています。
定款の例 第19条~第22条
(員数)
第○条 当会社の取締役は、1名以上とする。
もし、「取締役を1名置く」となっていた場合、事前に定款の規定を変更する必要があります。
(選任及び解任の方法)
第○条 当会社の取締役の選任及び解任は、株主総会において、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行う。
2 取締役の選任決議については、累積投票によらないものとする。
株主の出席、議決権などにも注意が必要です。
(任期)
第○条 取締役の任期は、選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。
2 補欠または増員により選任した取締役の任期は、その選任時に在任する取締役の任期の満了すべき時までとする。
新たに就任した取締役の任期は、今いる取締役の任期と同じとなります。
(参照)増員された取締役の任期
(代表取締役)
第○条 当会社の取締役が2名以上ある場合は、そのうち1名を代表取締役とし、株主総会の決議(又は、取締役の互選)によってこれを定める。
2 代表取締役を社長とし、会社の業務を統括する。
取締役会のない株式会社では、取締役の各自代表が原則とされているため、今回の会社のように取締役が1名しかいない場合には、当然、その取締役が代表取締役となります。
その後、取締役を追加することで、2名となった場合には、この定款の規定に基づいて、株主総会又は取締役の互選によって、取締役2名の中から代表取締役を選定することができ、他の取締役の代表権を停止させることになります。
なお、株主総会又は取締役の互選の結果、代表取締役に変更がない場合には、代表取締役に関する登記を申請する必要はありません。
また、追加で選任した取締役も代表取締役とすることができますが、その場合には、事前に「1名を代表取締役に」とする定款の規定を変更する必要があります。
(参照)代表取締役を2名置く場合
以上のようなご依頼をいただき、夕方、その打ち合わせを終えたと同時にその日の仕事は終了。
帰宅途中、コロナ禍で居酒屋が20時には閉店するという状況の中、静岡県の郷土料理を出す居酒屋があったので、添えられたもやしが特徴的な浜松餃子で軽く一杯。
電車が帰宅する人たちで混んでいそうだったので、そこから歩いて帰りました。
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