[ テーマ: 登記全般 ]
2018年12月14日15:50:00
朝…東中野からでも富士山が見えることに軽く感動し…
富士山を見るために静岡や山梨へツーリングに出かけた際の、雲に隠れて見えない率の高さに日頃の行いを省みつつ…今日は、外での打ち合わせもなく、粛々と事務作業をしたり、昨日購入した専門書をじっくり読みながら暮らそうと思っていました。
関わっていた相続登記の書類も受領し、その登記を申請したり、午前中までに完了している登記の登記簿謄本(履歴事項全部証明書)をとりに、近所の法務局へ行ったり…
平穏に暮らしていたのですが、郵便物を受け取ってショックを受けました。
先日、登記関連の書類をお渡しし、押印後に郵送していただくことにしていた書類が送られてきたのですが―
押印された印鑑を確認すると、法人印(法務局届出印)が全て、滲んで、欠けて…見事に不鮮明(涙)。
自分よりも年上の大人に、「印鑑はちゃんと押してください」、などと言うのもはばかられるので、書類をお渡しする際、「法人の印鑑をこことここに押してください」と手を抜いたバチが当たったのかもしれません。
不鮮明のまま、イチかバチかで申請するという手もありますが、司法書士としてはそれはマズイ。
結局、返送して押しなおしていただくことにしました。
そういえば、たまたま移動中に読んでいた本、「ハンバーガーを待つ3分間の値段―ゲームクリエーターの発想術 (幻冬舎セレクト)」の中に、あっと驚く文字を発見しました。
「朱印の威力」という件で、ハンコを押す意味、領収書・履歴書のハンコの要否などについて触れられているところなのですが…
あっと驚いたのは、「朱印」という言葉です。
朱印というのは、文字通り、朱色の印鑑のこと。
実は、以前、議事録に法人印を押してください、とお伝えしたところ、送られてきた書類に、黒いインクを使用した法人印が押されていて腰を抜かしそうになったことがありました。
あの時は、黒くても鮮明だったので、登記手続き上はそれほど影響はありませんでしたが。
それ以降、「朱肉を使用した朱色の印鑑(赤だとスタンプ台を使用する人もいるし)」なんて表現するのも回りくどいし、どうしようか考えていたところでした。
これからは、この「朱印」という表現を使用させていただくことにします。
とにかく、今、最もお願いしたいことは、印鑑はちゃんと押しましょうよ、ということ。
これから年末にかけて、「年内に」とか「至急」とかいう依頼があるに決まっているから、そこのところ、ホントにお願いします。
(関連事項)
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[ テーマ: 登記全般 ]
2018年3月15日11:02:00
以前、会社設立のご依頼をいただき、お世話になったAさんから、会社の役員変更登記のご紹介をいただき、その打ち合わせのため、Bさんが待つAさんのお宅を訪問しました。
今回の依頼人となるBさんは、Aさんのご子息で、Aさんの会社とは別の会社を経営されており、この春に取締役を1名増員するので、その役員変更登記をしたいということでした。
登記に必要な書類の案内、手続きの流れ、費用などをご説明し終わったところで、Aさんから別件で相談があるいうことでお話を伺うと―
「Aさんの母Cさん所有の不動産があったのですが、Cさんがすでに十数年前にお亡くなりになられ、その名義をまだ変更していない。
今後のことも考えて、名義をCさんの孫のBさんに変えたい」ということでした。
遺言書はなかったということでしたし、被相続人Cさんの子(相続人)Aさんはご存命(目の前にいらっしゃる)のため、いきなりCさんからBさんへ名義を変えることはできません。
いったん「相続」で相続人であるAさんに名義を変え、その後にAさんからBさんへ贈与・売買等で名義を変えることになるとご説明しました。
2段階の登記を申請することになるため、費用もそれなりにかかりますし、それよりも相続人はAさん以外にも3人いらっしゃるということでしたので、相続人間の協議も必要になりますから、今後どのような流れになるかはわかりませんが、手続きの流れだけでもご説明させていただく機会があり、こちらとしてもちょっとうれしかったり。
入口は会社の登記でしたが、そこから不動産登記(その逆パターンもあります)につながることもあります。
登記手続きについては、いろいろお手伝いできることもあると思います。
ついで、でかまいませんのでご相談ください。
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[ テーマ: 登記全般 ]
2018年2月24日11:47:00
先日、ある会社から定款変更登記のご依頼をいただきました。
すぐにその会社を訪問し、株主総会等の日時、決議内容など、定款変更に必要な情報を聴取、持ち帰って作成した書類に後日押印の後、郵送で送っていただくよう依頼したところ、まもなくその書類が届きました。
開封すると…
えっ!!!
議事録その他の書類に押捺された印鑑の一部は赤色、残りは黒色。。。
前日、依頼人から、「送る書類はコピーをして、会社に保存しておいたほうが良いのか」というご質問があり、とりあえず原本は預かるので、念のためコピーして手続きが完了するまで保管しておいたほうがよい、と伝えたことを思い出し、
もしかすると、「コピー」の仕方がうまく伝わらなかったのかも、依頼人は平成生まれだしもしかすると昭和の感覚と違うのかもしれないし、と慌てて依頼人に連絡をとりました。
すると―
「会社の印鑑は黒色、個人の印鑑は赤色で押してあるだけで、送った書類はすべて原本」
だということでした。
なるほど・・・(汗)
実のところ、登記手続きで使用する書類について、「印鑑」に関する規定はいくつかありますが、押す印鑑の色の指定はありません。
すぐに、昔、司法書士を目指して通っていた資格予備校の講義で、現役の司法書士でもある講師が雑談の中でこのことに触れていたことを思い出しました。
「依頼があれば、緑色でも青色でも、ダメだという規定がないのだから、それで申請してみたい」
実際にやったことはないが、依頼があればしてみたい的な話をされていたと記憶しています。
まさか、それを自分がすることになろうとは…
とはいえ、いくらダメだという規定がないからといって、申請して手続きが中断したりすると時間がもったいないので、事前に管轄法務局に相談しました。
結局、「印鑑の色について制限はないものの、とくに「黒色の印鑑」はコピーかどうか見極めるのが困難だ…なので、これから押捺するのであれば避けて欲しいが、すでに押捺済みの書類があるのであれば、申請されても却下はできない。」という回答でした
が、印鑑は黒色で押されていてコピーのようだが、コピーではない旨、代理人司法書士が一筆書いて欲しいという。
紙の裏を見たり、ちょっと表面をこすったり、水で濡らしてみるなどして確認し、一筆加えることにしました。
今回のことで、書類に押印する印鑑は赤色(朱肉色)というのは、勝手に自分が常識だと思っているだけなのだということをガツンと思い知らされました。
印鑑は(品質のよい)朱肉を利用して押すということも一般的なことではないということも先日気づかされましたし…
印鑑は、欠けることなく鮮明に決められた位置に押すということも伝えなければ伝わらないことも気づかされました。
その他の失敗事例 登記の書類の押印時に起きるこんな失敗
これからは、「印鑑」が身近ではない若い経営者も多くなりますし、依頼人は日本人とは限りませんし、きちんと説明しなければならない時代になっているようです。
印鑑は、 シヤチハタ(浸透印)を使用せず、 付着したほこり、ゴミなどを取り除き、 品質の良い朱肉を使い、 赤やその他の色のスタンプ台は使用せず、 印影が欠けないように押し、 鮮明に押し、 定められた枠内にはみ出ないように押す。
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お願いしたいと思います。
でも…本音の部分で、大人相手に、こういうことを伝えるのは失礼に当たらないか、心配になります。
* ちなみに、後日、この登記は無事に完了しております、念の為。
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