[ テーマ: 役員変更手続き ]
2025年5月20日22:10:00
一般社団法人の役員(理事)の2年の任期が満了し、改めて理事を選任しなおす…
ここまではシンプルな話ですが、代表理事を誰にするかとなると、急に登記の難易度が上がることがあります。
難易度が上がるのは、「定款の定め」があるかどうかによって、選定手続きや添付書類が変わるためです。
実務では、「理事の互選で代表理事を決めました」というお話をよく聞きますが、定款にその旨の記載がなければ、その手続きでは登記できません。
今回は、理事会が設置されていない一般社団法人について、「代表理事を選定する」場合の登記について、定款の定めの有無により分かれる実務を整理してみます。
まず、理事の選任と代表理事の選任は別物だということを知ってください。
代表理事の変更登記を行う際は、まず理事として選任されていることが前提になります。
そして、理事の中から「誰を代表理事にするか」という話になるのですが、これを社員総会で決めるのか、それとも理事会で決めるのかは、定款の定め次第です。
この場合、理事の互選会議で代表理事を選定することが可能です。
理事会での選定による登記をする場合は、「互選」の規定が記載された定款の写しが添付書類として必要です。
この場合、代表理事は社員総会で選定するのが原則です。
つまり、社員総会の場で、
をまとめて決議する必要があります。
この場合、定款の添付は不要です。
その代わり、社員総会議事録に「代表理事として○○氏を選定する」旨の明記が必要です。
「理事に○○氏を選任する」とだけ書かれていても、代表理事を選んだとは認められませんので注意が必要です。
区分 | 代表理事の選任方法 | 添付書類 | 定款の写し |
---|---|---|---|
定款に互選の定めあり | 互選会議による選定 | 互選書 ほか | 必要 |
定款に定めなし | 社員総会による選定 | 社員総会議事録 ほか | 不要 |
代表理事の選定は、見た目には「誰をトップにするか」というだけの話ですが、登記の実務では定款の文言ひとつで必要書類が大きく変わるポイントでもあります。
定款に互選の記載があるかどうかで、「互選書+定款の写し」か「社員総会議事録」かが変わりますので、必ず定款の確認をお忘れなく。
会社の所在地が東京以外であっても、司法書士が法務局に現地の法務局に出向く必要はなく、オンライン申請で行うため全国対応可能です。
ご相談、ご依頼、見積もり書については、下記にお電話、またはメールによるお問合わせをご利用ください。
03‐5876‐8291 または、
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[ テーマ: 本店移転登記 ]
2025年5月9日23:36:01
最近、よくいただくご相談のひとつに「代表者の住所を登記簿に載せたくない」というものがあります。
今回は、本店移転を予定しているお客様から代表者の住所非表示のご依頼をいただいたケースをもとに、代表取締役住所の非表示措置が適用される条件や、登記費用についてく解説します。
東京都の中央区内での本店移転を予定しています。
あわせて、代表取締役の住所を登記簿に表示させない措置もお願いしたいのですが、それぞれの費用を教えてください。
本店移転の場面では、法務局の管轄が変更される本店移転登記と併せて行う場合に限り、代表取締役の住所を登記簿に表示しない措置が可能です。
中央区の管轄法務局は「東京法務局(本局)」であり、同様に以下の区も同じ本局が管轄しています:
したがって、たとえ中央区 → 千代田区といった区をまたぐ移転であっても、同じ法務局の管轄内であるため、住所非表示の対象とはなりません。
この点については、法務省の公式サイトでも明確に記載されています。
一定の条件を満たすと、登記事項に代表者の住所を記載しないことができますが、本店移転の場面で、この制度を利用できるのは、次の2つの要件を満たす場合に限ります
したがって、「本店移転のついでに非表示措置をしたい」と考えても、法務局の管轄が変わらない限りは適用できないのでご注意ください。
今回は中央区内での移転であり、非表示措置の対象外となるため、通常の本店移転登記のみが対象です。
登録免許税 3万円
司法書士報酬 2.2万円(税込)
その他実費 → その他実費とは
会社の所在地が東京以外であっても、司法書士が法務局に現地の法務局に出向く必要はなく、オンライン申請で行うため全国対応可能です。
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[ テーマ: 役員変更手続き ]
2025年4月3日12:01:21
更新 2025年 4月 3日
作成 2011年 1月 6日
氏名に漢字を使わない外国人が会社の役員(取締役・代表取締役・監査役・業務執行社員・代表社員など)に就任し、その登記を申請する場合、とくに注意すべき点があります。
それは、「登記する名前の表記」。
外国人役員の登記される氏名は、ローマ字を使用することはできず、原則としてカタカナを用いて登記することになります。
ただし、中国その他、氏名に漢字が用いられている場合には、その漢字で登記することもできます。
カタカナ表記で注意すべき点は、「スペース」。
現在の登記情報システムでは、氏名の表記については、氏名と名前の間にスペースを使用することができない取扱いになっています。
そのため、外国人のカタカナ表記については、氏名と名前の間は、
1.中点「・」で区切る
2.スペース無しでそのままつなぐ
この、いずれかの方法を選ばなければなりません。
たとえば、外国人‘Keith Richards’が会社の取締役に就任した場合・・・
「キース リチャーズ」のように、スペース を使用することはできません。
この場合、「キース・リチャーズ」のように「・」で区切るか、もしくは、「キースリチャーズ」のように、そのままつなぐことになります。
最近は、外国人が役員になるケースも増えていますので、ご注意ください(といっても、登記のご依頼をいただいた場合には、こちらで対応させていただきますが)。
役員変更登記については、こちらをご参照ください。
(関連)
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