[ テーマ: 株式会社設立手続き ]
2016年2月22日16:33:32
今日、ネットのニュースサイトを見ていたら、「文字と一緒にイラストが彫られた「痛印」」が注目されているという記事に目が釘付けになりました。
2015年3月
(痛印堂の印鑑通販サイト http://www.itaindou.com/ )
日産の人気車種36種類からイラスト、そして文字、書体の組み合わせが自由なオーダーメイドの印鑑が作れて、しかも、実名を入れれば銀行印として、またこれを実印登録できる自治体もあるらしい。
個人の実印として登録できるなら、法人の印鑑(法務局届出印)として法務局に届出ることができるか…という点が気になりますが、
法人の印鑑の条件は、商号登記規則第9条第3項、第4項に規定があり、
3.印鑑の大きさは、辺の長さが1センチメートルの正方形に収まるもの、または、辺の長さが3センチメートルの正方形に収まらないものであってはならない。
4.印鑑は、照合に適するものでなければならない。
とされています。
それ以外はとくに条件がないので、使用できないわけではなさそうです(*)。
仮に使用できたとしても、会社の印鑑としてそのような印鑑を押されたら取引先が何て思うか…
(2015年3月4日)
* この記事を書いてから1年弱経過し、再度、痛印堂のサイトを訪問してみると、印鑑の種類は驚くほど増えており、さらには、「代表痛印」という、「会社の登記などでも使える代表痛印!?」の販売もされているようです(「!?」が付いているのがちょっと心配ですが)。
そういえば、以前、これに似た、印鑑の中にネコが隠れている「ニャン鑑」も話題になりましたね。
(城山博文堂のサイト http://www.inkan.name/)
こちらの「ニャン鑑」は人気がありすぎて、現在、受注を停止しているような状況のようです。
先日、獣医のお客さまが法人を設立する際、こんなハンコもありますよ、と紹介したところ、興味を示されたようですが、さすがに法人の印鑑には…という感じでした。
私も紹介しておいて、もし、この印鑑を法人印として登録したいと言われたらどうしようと内心ドキドキしてしまいましたが。
なお、当事務所で会社を設立する際に、ご用意している印鑑セットは、
こんな感じの3本(角印、法人印、銀行印)セット、わりと普通のハンコ(素材はあかね)です。
チタン、黒水牛、アグニなんかも実費の差額をお支払いいただけたら、ご用意できます。
[ テーマ: 役員変更手続き ]
2016年2月17日10:28:00
取締役の任期は現在も原則2年以内です(会社法第332条第1項)。
ただし、公開会社ではない会社の場合には、定款で任期を最長10年まで伸ばすことができるとされています(同条第2項)。
会社法施行前から存在する株式会社の取締役の任期は2年(以内)ですが、会社法が施行されたからといって、自動的に10年に伸長するということはありません。
10年にするには、株主総会の決議を経て定款をそのように変更する必要がありますのでご注意ください。
また、取締役の任期が満了した場合の手続の要否についても、意外と知られていないようです。
取締役の任期が満了したとしても、そのメンバーに変更がなければ、何もしなくてもよい(=自動更新される)と思っている経営者さんが多いことに驚かされます。
任期が満了した場合には、(取締役のメンバーが変わる・変わらないにかかわらず、)株主総会でもう一度選任決議をしなければなりません。
その結果、変わらないのであれば「重任」、変わるのであればそれぞれ「退任」「就任」の登記を申請しなければならないのです。
役員変更登記手続のご依頼をいただいた場合には、必ず、「任期」が何年になっているのかを聞くのですが、任期も登記されているものと勘違いされている方が少なくないようです。
登記簿に記載されている事項は、役員(取締役)については、取締役の氏名、就任日、代表取締役の住所、氏名、就任日で、その「任期」までは登記されているわけではありません。
「任期」は登記されておらず、会社が保管する「定款」に規定があるだけですから、その会社にしかわからないことなのです。
中には、すでに任期が満了している方もいて、その点を指摘すると、「任期が満了しても法務局から何の通知もなかった」とおっしゃる方もいるのですが、法務局ではそれぞれの会社の取締役の任期まで知る方法がありませんから、通知することもできません。
任期については、自社で管理するほかないのです。
ところで、取締役の任期は「その会社にしかわからないこと」なので、時々、あっと驚く登記を目にすることがあります。
先日も、役員変更登記のご依頼を受け、登記簿謄本を見ていたら、「すでに2年の任期が満了しているのに、3年目に辞任の登記がされている」ことが判明し、慌てたこともありました(任期が満了した後に辞任することはできません)。
辞任の登記申請を受けた法務局は、(その会社の取締役の任期を知る由もなく)提出された書類だけから判断するので、書類中、任期について触れていなければ任期中に起きた事項として取扱うため、このような事件も発生します。
これについては、管轄法務局に相談し、何とかなりましたが。
今一度、取締役の任期が何年になっているのか、現在の取締役の任期が満了していないか、を確認し、任期は現在のままでよいのか、を検討してみてはいかがでしょうか。
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[ テーマ: 登記全般 ]
2016年2月8日11:39:00
土曜の夜は、ふらっと山形料理を出す蕎麦屋兼居酒屋さんへ行ってみました。
そば焼酎と『あぶらげ(油揚げ)』、『イワシのなめろう』を注文。
その際、メニューの麺類ではないところに書かれた、『むき蕎麦』という料理が気になり、店主にどんなものか説明していただきました。
そばの実をむいて茹でたものにダシ汁をかけて食べる酒田(山形県)の郷土料理だそうです。
さらに、スマホでその画像もチェックして…そばは好きだし、珍しい郷土料理には目がないので、秘かに〆は『むき蕎麦』だと決めていました。
で、飲んで食べて、そろそろ『むき蕎麦』を…と思い、注文したところ、
「これから炊くので30分ほどかかります」
というまさかの反応。
(さっき聞いたとき、そこまでの説明はなかった…)
こちらはもう、〆の状態だというのに、これから30分も待つのはキツイので、『むき蕎麦』は次回の楽しみにとっておき、『せいろ』に変更。
『せいろ』は『せいろ』で美味しくいただきながら、ふと登記手続きでも似たようなことが起きそうだな、と。
登記手続のご依頼をいただく方は、そのほとんどが登記を申請すると、その場で手続きが完了してしまうものと考えているような印象を受けます。
区役所で印鑑を登録するようなイメージでしょうか。
一般に、登記を申請すると、その手続が完了して登記簿謄本を取得できるようになるまで1週間ほどかかります。
司法書士事務所を開業した当初は、登記のご依頼をいただき、申請すると、その日にお客さまから、
「登記は申請は済みましたか? 登記簿謄本を○通取って欲しいのですが…」
なんて言われたことがありました。
そんなこともあり、最近では、予め聞かれなくても登記手続きの完了日の目安はお伝えするようにしています。
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